「いまからはじめる電子工作」:設計製作の要点

■5.3 ナイトライダー・LEDイルミネータ(p.221)

【2006/6/7掲載】詳細な解説および回路図は本書をご覧下さい。回路図はp.221の図5.28です。
EAGLEによるプリント基板パターンも掲載しました!(スクロールして一番下)

【2006/7/15掲載】モノ作り教室用製作マニュアル(←クリック!!)
 ディジタルICらしい製作例として「ナイトライダー・LEDイルミネータ」をご紹介します。えっ、ナニソレと知らない方のために解説すると、その昔、深夜テレビドラマで「ナイトライダー」という番組があって、そこでは人工知能を持つスーパーカーのナイト2000が登場しますが、そのボンネットに光が左右に繰り返し流れるイルミネーションがあるのです。

←写真をクリックするとデジカメ動画を再生します。
 この回路は、舞鶴高専のロボコン系クラブの「電子制御研究会(通称S研)」の初代副部長だった学生が、わずか数分で思いついて組上げたものです。
オリジナル&PLD(GAL)版 (←クリック)
 回路構成は、C-MOSのNAND(74HC00)ゲート2つによるリング発振器で、アップダウンカウンタ(74HC191)をカウントし、その2進4bit出力を、2進数-1ホットデコーダ(74HC42)で直線的な流れにし、最上位ビットに出力が来たときに、NANDゲート(74HC00)2つによるR-Sフリップフロップで、アップダウンカウンタ(74HC191)のカウント方向(アップ・ダウン)を切り替えるというアイデアです。(LEDの数は10個まで可能)
 この回路の素晴らしいところを列挙すると、
  1. 上記のようにディジタル回路の基本要素を上手に組み合わせていて原理が分かりやすい
  2. 部品点数はわずかに11点です。(プリント基板が1枚、ICが3つ、バーLEDが1つ、抵抗2本、半固定抵抗1個、コンデンサ2個、それと電池ボックス(電池2本=3V))
  3. C-MOSのICなので、電源電圧が3V(乾電池2本)で動作する。(ボタン電池CR2032などでもよいでしょう)
ディジタル回路の入門用として自信を持ってお勧めします。
 舞鶴高専のオープンカレッジ(体験入学、7月末)や、おそらく舞鶴市の企画に協力して「電子工作教室」を行う予定です。ロボコンで合宿中の舞鶴高専の学生さんがヤサシク手伝ってくれますので、小中学生の皆さんは、ぜひ体験してみてください。
【ユニバーサル基板実装例】
「いまからはじめる電子工作」のp.47に紹介しています。プリント基板エディタ「PCBE」でレイアウトを検討して、 ユニバーサル基板に実装した例です。いかに小さく作るかというのも、良い頭の体操になります :-)


【EAGLEによるプリント基板パターン】
 回路図およびプリント基板パターンCADの「EAGLE」により作成したプリント基板パターンです。
部品面
↓にプリント基板加工機で製作して半田付けした例を示します。「電子工作教室」用にわざと大きく作ってあります。


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パターン面
←このパターン図を右クリック+保存すると、実寸のPDFファイルがダウンロードできます。


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